バイタルサインとは、直訳すると「生命の徴候」となり、患者の生命に関する基礎的な情報を意味します。具体的には、体温、脈拍、血圧、呼吸数の4つの生態情報を指します。 バイタルサインの測定は、看護師であれば外来担当であっても入院担当であっても、また、医療機関で働いていても保健所や社会福祉施設などで働いていても必ず行うことになる最も基本的な作業になります。 しかし、最も基本的な作業でありながらとても重要な作業でもあるため、素早くしかも正確に所見をとれるようにすること、そして、異常所見を確実に発見できるようにすること、更には、その異常に対する評価や病態の推定をきちんとできるようにすることなどが、看護師に求められる最低限のスキルであるとも言えるのです。 通常の診療であれば、全身状態の観察に引き続きバイタルサインの観察を行うのが一般的ですが、救急搬送されてきた患者に対する場合などには、全身状態の把握や意識レベルの観察を行いながら、同時進行でバイタルサインの観察を行うことになります。 具体的には、体温や血圧であれば標準と比べて高いか低いかということから正常か異常かを判断することになりますし、脈拍や呼吸数であれば回数が標準よりも多いか少ないか、リズムが規則的かどうかなどから正常か異常かを判断することになります。 バイタルサインの測定に使用する体温計や血圧計、パルスオキシメーターなど機器の使い方や、脈拍の測定などの手技に関しては、看護学校の実習時から何度も繰り返し行って身につけていくことになりますが、実際の現場に出てからは、いかに素早く正確に観察できるがとても重要になってきます。なぜなら、1日に何度も行わなければいけない作業であると共に、患者の状態を把握し記録するためには、最低限必要な作業だからです。 ですから、現場に出てから機器の使い方や手技を学んでいたのでは間に合わないため、きちんと実習の段階で身につけておき、実際の現場に出た後は素早さと正確さを増すための鍛錬をすればよいという状態にしておきたいものです。