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進む看護師の離職・看護師の不満

どのような職業に就いた場合でも、仕事をしていく中でその職業が自分に向いていないと感じたり、もっと他の仕事をしたいと思ったりすることがあります。そして、その結果仕事を辞めようと思い、離職に踏み切ることもあるでしょう。
しかし、看護師の場合、その離職率は他の職種よりもかなり高く、その背景には深刻な問題が隠れているという点で、他の職種とは異なっていると言えます。
ここでは、なぜ看護師の離職が進み、どのような不満を感じて離職に踏み切っているのかについて、詳しく見てみることにしましょう。

まず、看護師の離職率がどのくらい高いのかという点についてですが、社団法人日本看護協会の2009年の調査では、病院の常勤看護職員の離職率が11.9%、新卒の看護職員の離職率が8.9%となっています。
その理由の1つは、患者として受診していたころに思い描いていた看護師の理想像や、看護学校の学生として実習する中で見ていた看護師の世界と、実際に現場で働いてみて感じる過酷な看護師の労働環境との間に大きなギャップがあるせいなのではないかと考えられています。

看護師であれば、その仕事が「危険」「汚い」「きつい」の3Kであると言われていることは知っているはずです。それを知った上で飛び込んだ看護師の世界でありながら、挫折していく人が数多く出るというのは、実際には3Kではなく9Kとなっている職場が多いからでしょう。
9Kとは、「危険」「汚い」「きつい」の3Kに「休暇が取れない」「規則が厳しい」「化粧がのらない」「薬に頼って生きている」「婚期が遅い」「給料が安い」の6Kを加えたもので、過酷な看護師の労働環境をうまく表現しているとして1992年の流行語大賞で銀賞を受賞した言葉です。

しかし、離職が進む背景には、これ以外にも理由があるようです。
例えば、「看護師本来の仕事以外にしなければいけない雑務が多すぎる」という不満や、「1人あたりの業務量が多すぎて、いつ医療事故を起こすか心配だ」と不安を感じている看護師が全体の半数以上いるという調査結果があります。
看護師としては、看護の仕事に専念し質の高い看護を提供したいと考えるのは当たり前のことですから、それができないということにジレンマを感じ、離職に踏み切るというのは当然の流れであると言うことができるでしょう。
また、看護師の約6割が夜勤をこなしながら子育てをしているという調査結果があり、休暇が取りにくかったり、不規則なシフトで夜勤もこなさなければならなかったりすることが、結婚して家族のいる看護師には、仕事を続けることをためらう原因となっているであろうと推測されます。

ですから、看護師の離職を食い止めるには、働きやすく続けやすい労働環境の整備が必要不可欠なのです。

Posted in 看護師不足の現実